イマジニア

Imagine in Art !

フランソワ・ポンポン展@京都市京セラ美術館

行ってきました。
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フランソワ・ポンポン、知ってますか?僕は、この展覧会のことを知るまで、知りませんでした。動物彫刻という分野も知らず、予備知識なしで見に行ってしまいました。

フランソワ・ポンポン - Wikipedia

展覧会のみどころ|フランソワ・ポンポン展 〜動物を愛した彫刻家〜 公式サイト|François Pompon Exhibition

ロダンの工房で働いていたことに、少し驚きました。正直、ポンポンは日本ではめちゃくちゃ有名とは言えないと思うのですが、そんな人がロダンというめちゃくちゃ有名人と繋がっていたなんて、意外と美術業界(?)は狭いのかもしれないですね。

Wikipediaや公式サイトには記載がありませんが、ポンポンが67歳でシロクマを発表してブレイクしたのは、ポンポンが奥さんを亡くした翌年だそうです。それまでともに苦労をしてきたからこそ、ポンポンも奥さんも一緒になって成功を喜びたかったでしょうね。

 

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ポンポンの代表作になったシロクマは、愛好者のために様々な大きさで作られたそうです。上の写真のシロクマは卓上サイズらしいのですが、わりと大きめでした。

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このヒグマは、上のシロクマより小さく、こっちの方が卓上サイズと言えると思います。ちなみに、このシロクマとヒグマだけが、撮影OKでした。

シロクマもヒグマも、そして他に展示されていたペリカンやヒョウ、フクロウも、その表面は思わず触りたくなる滑らかさでした。触ったら温かそうだなと感じるほど、生命力にあふれ、躍動感ある彫刻作品だと思います。

上のシロクマやヒグマを見ると分かるかと思いますが、ポンポン晩年の作品は、曲線が美しいことも特長だと思います。ポンポン本人も、曲線にこだわって作ったようです。ところで、僕が一番好きで尊敬するアーティストは葛飾北斎なのですが、北斎も線にはこだわって描いていたそうです。『線』にこだわるのは、一流の領域に到達する人の共通点なのでしょう。

初見のアーティストの展覧会でしたが、内容は期待していた以上のものでした。こういう新たな出会いがあるから、美術館に行くのは面白いですよね。